こんにちは。
みなさんは、東野圭吾さんのパラレルワールド・ラブストーリーという作品をご存じですか。
この作品はSF的な要素もありながら、恋愛小説でもあり、またミステリー的のところもあり、複雑ですが、かなり興味深い作品です。
ということで、この記事ではパラレルワールド・ラブストーリーを読んだ感想や、映画と原作との違いや、どんな人におすすめなのかについて、お伝えしていきますね。
最後までゆっくりとご覧になってください。
パラレルワールド・ラブストーリーを読んだ感想は？
この物語を読み進めるうち、私の心にはかつて失った彼の記憶が鮮やかに蘇り、涙を禁じ得ませんでした。
彼は病気と闘っており、私は一時たりとも彼の手を離すことなく必死に看病を続けました。
しかし、私の願いも虚しく、彼は穏やかな微笑みを残しこの世を去ってしまいました。
その瞬間から、私の心には彼を取り戻したいという想いが深く刻まれました。
崇史が自分の記憶に違和感を抱き、真実を追い求める姿は、まさに私が辿りたいと願う道そのものでした。
もし彼が戻ってくるのなら、例えそれがパラレルワールドや夢の中であったとしても、私はどんな犠牲を払ってでもその世界に触れたいと思うのです。
スクランブル交差点で、崇史と麻由子が互いを「知らない」まま再会する場面が、私にとってどれほど慰めとなったか。
彼と再び巡り会い、彼とまた巡り合うその瞬間が訪れることを夢見て、その可能性に涙しました。
彼を看病していたあの頃の記憶が、多くの愛と懺悔に満ちているからこそ、彼に「おかえり」と声をかけられる日を心から望むのです。
あの彼と共に過ごしたすべての瞬間をもう一度、彼の声や温もりを感じられる未来を切に願いながら、過ごした日々が奇跡ではなかったと信じ続けます。
この物語は、心に刻まれた愛がいかに深く永遠であるかを改めて悟らせ、パラレルワールドの中で再び目を合わせる希望を、私に抱かせてくれました。
パラレルワールド・ラブストーリーの映画化(ドラマ化)は？
パラレルワールド・ラブストーリーは映画化はされています。
映画の方が小説よりも合っているように思える内容ですが、観客は麻由子の様子からAやBいずれの世界にいるのかを推測しなければならないという難しさがあります。
崇史の混乱した様子からも、彼の一人称視点には信ぴょう性がないことが分かり、どちらの世界にいるのか判断が難しいストーリーになっています。
映画のオチ自体は映像向きで、多少古典的な雰囲気を持っていましたが、悪くはありませんでした。
最後の交差点シーンでは、画面を止めて二人の姿を探すも見当たらず、実際には別々に撮影されていたのかもしれませんが、「ここにいる」という具合に、その情景に余白と余韻が欲しかったところです。
カメラがアップから俯瞰に切り替わり、二人が見えなくなるという演出に対しては思わずそう感じてしまいました（観てみてください、説明が難しいです）。
映画においては、観客を作品世界にいかに沈ませるかというよりも、逆に没入感を損なわないようにすることが重要だと思います。
そして、脳にまつわる話については、現実に引き寄せるには難しい部分がありました。
これはSFと割り切って観れば理解できる範囲に収まります。
記憶の改変や倫理的な問題ではなく、「まだ実現していない技術」をテーマに据えているため、小説が世に出てから20年近く経った今でも、その核心は現実に追いついていないように感じます。
東野圭吾のプロフィールや経歴など
それでは、作者である東野圭吾さんのプロフィールや経歴についてもご紹介しておきます。
・名前：東野圭吾（ひがしの けいご）
・本名：東野圭吾（ひがしの けいご）
・年齢：66歳・生年月日：1958年2月4日
・出身：大阪府大阪市生野区
・身長：不明
・血液型：不明
東野圭吾は、日本のミステリーとサスペンスを代表する作家であり、多くのファンを持つ著名人です。
大阪市生野区で3人兄弟の末っ子として誕生し、実家では時計や眼鏡、貴金属の商店を営んでいました。
彼の父親は腕利きの時計職人だったと言われています。
幼少期の経験が彼の作品に色濃く反映されており、『白夜行』や『浪花少年探偵団』シリーズの舞台に活かされています。
興味深いことに、「東野」という姓は元々「とうの」と読まれていたが、父親が「ひがしの」と改めたみたいです。
変更の理由は、アイウエオ順で「とうの」が後になってしまうからだったとか。
学校時代の彼は、特に成績が優秀でもなく、読書に夢中になる子供でもなかったと自ら語っています。
それが、ある日偶然に手にした推理小説によって、一気にこのジャンルに引き込まれていきました。
大学では、電気工学科に進んだ彼はアーチェリー部の主将を経験。
この出来事がデビュー作『放課後』に影響を与えています。1985年『放課後』でのデビュー以来、『秘密』、『白夜行』、『容疑者Xの献身』、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』など、多くの人々に読まれる作品を次々と生み出しています。
彼の著作は日本国内にとどまらず世界中で賞賛され、いくつかの作品は映画やテレビドラマとしても映像化されています。
また、韓国の人気グループEXOのカイも東野作品のファンであり、すべての著作を読破してその卓越した言葉の使い方に魅了されていると言います。
これまでに受賞した江戸川乱歩賞、日本推理作家協会賞、直木三十五賞など、多数の文学賞に加え、2023年には紫綬褒章、2024年には紺綬褒章を受章するなど、その功績は日本文学界での彼の重要な位置を物語っています。
東野圭吾の代表作品は？
東野圭吾さんの代表作品についてご紹介しておきます。
・時生
・変身
・パラドックス13
パラレルワールド・ラブストーリーをおすすめした人や理由は？
「パラレルワールド・ラブストーリー」は、さまざまな角度から楽しめる作品です。
まず、心理サスペンスやミステリーが好きな人にぴったりです。
物語が進むにつれ、現実と幻想の境界線が曖昧になる感覚がスリリングで、主人公の敦賀崇史と一緒に謎を解き明かそうとする過程が非常に魅力的です。
また、SFやテクノロジーの未来に興味を持つ方にもおすすめです。
記憶操作というテーマは、未来の技術がどのように人間社会に影響を与えるのかを考えさせられるもので、現実にありそうでない独自の世界を楽しめることでしょう。
さらに、複雑な人間関係に魅力を感じる方にとっても、この作品は深い考察を促します。
友情、恋愛、裏切りが絡み合う中で、登場人物の感情の変化や内面的葛藤が丁寧に描かれているため、人間ドラマとしての読み応えも十分です。
また、テクノロジーの発展によって生じる倫理的な問題に関心がある読者にも、一読の価値があります。
記憶操作の是非や、そこにまつわる倫理的な問いかけは非常に興味深く、現在の生成AIのあり方など作品を通じて深く考えるきっかけとなるでしょう。
もちろん、東野圭吾のファンなら彼の特徴的なストーリーテリングと緻密に構築されたプロットを楽しめることでしょう。
彼の作品が好きな人にとって、新たな側面を垣間見ることができる作品です。
まとめ
東野圭吾の「パラレルワールド・ラブストーリー」は、SF、恋愛、ミステリーが巧妙に融合した魅力的な一冊です。
記憶操作やパラレルワールドというテーマを通じて、人間関係や愛の本質、そしてテクノロジーの影響について深く考えさせられます。
原作も映画も、それぞれ異なる視点で作品を楽しめるので、ぜひ両方を体験してみてください。
この作品が、あなた自身の大切な記憶や未来への想いを見つめ直すきっかけとなれば幸いです。
それでは最後までご覧いただきありがとうございます。
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