ジューン・プライドを読んだ感想やどんな人にすすめたい作品か紹介!

 

こんにちは。

みなさんは、ジューン・プライドという小説を読んだことがありますか。

June brideではなく、June prideなので間違えないようにしてください。

ジューン・プライドはパラレルワード系のSF小説で、逆閏年で6月が飛ばされるという設定。

奇想天外な内容に、読んだ人の感想としては、何が何だかわからない、理解できないなど、いろんな意見もありますが、とにかく私としては面白かったので、ご紹介しますね。

ということで、この記事ではジューン・プライドを読んだ感想や、どんな人におすすめの作品なのかを、お伝えしてきます。

最後までゆっくりとご覧になってください。

ジューン・プライドを読んだ感想

お風呂上りにベッドの上でバタアシの練習をしているのがヒロインの時田ムツミ、てっきり小学生くらいかと思ったら来月には20歳を迎える女子大学生だとは。

初めて恋人と過ごす誕生日が近いために少々うかれ気味なのは仕方ありませんが、突如として「逆閏月」の災難が降りかかってくるとは予測不能です。

暦の調整のためにまるごと6月が削られてしまう数10年に1度のイベント、どうやらわれわれが住んでいる宇宙とは別のパラレルワールドが舞台になっているようで。

勇み足で「六月関連事務局」なるお堅い役所に乗り込むものの、マニュアル対応によってあっさりと門前払いされてしまうシーンに笑わされます。

ついにはテロリスト宣言をしてまうムツミさん、一旦走り出したら止まらない彼女の性格を考えると仕方がないのかも。

「テロ」といっても近所の八百屋で買い占めたトマトを道行く人にぶつけるだけ、スペインのお祭りのようで楽しそうじゃないですか。

投げたトマトがなぜか爆弾のように爆発、さらにはテレポーテーションの超能力を秘めた猫や時間旅行者まで参戦して大パニックに。

一見すると無秩序に描かれているこれらのSF要素、全てがもうひとつの世界へと収斂していく緻密な構成がお見事でした。

ジューン・プライドの映画化(ドラマ化)は?

本作品は現在のところ映画化される予定はありません。

おもな要因としては物語の鍵となる逆閏月を映像で表現するのは難しいためか。

1月、2月、3月、4月、5月、7月… 小説であれば日付でページを区切ることによって読者に分かりやすく伝えることができます。

2時間弱の映画にまとめるのは無理があり、1話60分のドラマで何回かに分けて放映すると間延びしてしまうでしょう。

時田ムツミ役の女優さんは何人か候補にあげることができますが、影の主人公ともいうべきテレポート猫を演じることができる人間の役者を探すのは難しそうです。

小島達矢のプロフィールや経歴について

・名前:小島達矢

・本名:ペンネームと同じ

・年齢:36歳(2023年12月31日時点)

・生年月日:1987年生まれ

・出身:東京都

・身長・血液型:非公表

幼い頃に美術館でエッシャーの騙し絵を観て衝撃を受けたという小島さん、思春期の頃のアイドルはダンスグループの「PaniCrew」。

都内にある理系大学で電気工学を学ぶものの、正社員では自分の知識や技術を活かすのが難しくバイト先を転々とします。

密かに続けていた執筆活動が実を結んだのは2010年、新潮社から処女作「ベンハムの独楽」を発表したのが22歳のとき。

日常に潜む恐怖をテーマにした「闇の支配者」から、近未来を大胆に予言した「未来人と赤い手紙」まで。

青春ホラー・ジュブナイルと幅広いジャンルの小説を刊行していますが、Podcastなど個人的な趣味嗜好を前面に押し出したインターネット配信も。

休みの日にはミニシアターや名画座巡りで息抜き、2022年から連載を開始したエッセイ「映画凡人」も人気です。

小島達矢の代表作品

小島達矢さんの代表作品についてご紹介します。

シュレーダーの階段

夏休みの拡大図

ベンハムの独楽

ジューン・プライドはどんな人におすすめ?

第一志望の学校に落ちて嫌々ながら滑り止めに通っている学生さん、思い描いていたキャンパスライフとのギャップにお悩み中の方も。

そんな皆さんに読んで頂きたいのがこの本、学業そっちのけで暴走する時田ムツミ(19)にはとことん元気を貰えますよ。

大学生にもなって新聞やテレビのニュースにも関心がないというのは何とも残念ですが、そんなダメダメな娘をご両親は叱りつけたりしません。

頭ごなしに否定するのではなく自分で動きだす余地を与えるため、大学生活と家族との時間を上手く両立させるヒントを時田一家から学ぶことができます。

順風満帆な彼女にとって最大のジンクスとなるのは、毎年6月が近づくとなぜだかお付き合いをしている男性から破局を告げられてしまうこと。

今年こそは地球に隕石が落ちてこようと、宇宙人が襲撃してこようと絶対に彼氏とバースデーを祝おうというのだから並大抵の決意ではありませんね。

この本のタイトルがジューンブライドではなく「プライド」になっているのは何故か、恋する乙女の誇りは平行世界の不条理を打ち砕けるのか注目して下さい。

まとめ

小島達矢の「ジューン・プライド」は、奇想天外な設定と軽妙な語り口で、現実と非現実の境界を楽しむパラレルワールド系SF小説です。

逆閏月という独創的なアイデアを通して、家族の絆や個人の誇り、恋愛の行方などが描かれています。

ダメダメなヒロイン・ムツミの暴走劇と、緻密に計算されたストーリー展開は読者を飽きさせません。

SF初心者でも気軽に楽しめる本作は、大学生や青春に悩む若者に特におすすめ。

ムツミの勢いに元気をもらいながら、自分の「プライド」について考えるきっかけにもなると思います。

それでは、最後までご覧いただきありがとうございました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です