宇宙探偵ノーグレイを読んだ感想やどんな人におすすめか紹介!映画化はあるの?

 

こんにちは。

SF小説といっても、いろんなジャンルがありますよね。

ちょっとユーモアもあって、ミステリーの要素もあるようなSF小説を読みたいという方には宇宙探偵ノーグレイがおすすめです。

この作品は宇宙探偵であるノーグレイが、惑星で発生した怪獣の密室殺人を解決するために招かれるというストーリー。

なんとも興味深いないようですが、どんな作品なのか気になりますね。

ということで、この記事では宇宙探偵ノーグレイを読んだ感想やどんな人におすすめなのか、作者のプロフィールも紹介していきます。

どうぞ、最後までゆっくりとご覧になってください。

宇宙探偵ノーグレイを読んだ感想

『宇宙探偵ノーグレイ』を読み終えて、まず印象に残ったのは主人公キーコ・ノーグレイの優雅さと信念です。

探偵事務所のデスクで、淹れたてのコーヒーとバターたっぷりのブリオッシュを楽しむ朝の姿は、彼の落ち着きと自信を象徴しているように感じられました。

この作品の中で、ノーグレイが描かれるシーンはどれも生き生きとしていて、彼がどんなに複雑な事件に挑む中でも、自分らしさを貫く姿勢がとても魅力的でした。

ノーグレイが愛車ではなく着陸用スペースバスで出勤するという描写もユニークで、未来社会ならではのディテールが楽しかったです。

彼が太陽系を超えた銀河連邦の果てまで足を伸ばして事件を解決する姿には、SFの壮大さとミステリの緻密さが融合していて、どんな難事件が待ち受けているのかとワクワクさせられました。

また、ノーグレイの「捜査は足で稼ぐ」というポリシーには、現代でも通用する探偵の本質を感じました。

どれだけテクノロジーが発達しても、最後に頼りになるのは自分の身体と頭という言葉は、探偵という職業の持つ泥臭さと真摯さを思い出させてくれます。

そして、依頼人との信頼関係を重視する姿勢がとても印象的でした。

「依頼人」が人間に限らず怪獣や異星人まで多岐にわたる点は、物語に多様性と意外性を加えていて、毎回異なる文化や価値観に触れることができて面白かったです。

特に心に残ったのは、ノーグレイが依頼人と築いていく信頼関係の描写です。

彼らの種族や立場を越えた交流は、まさに人間関係の本質を問いかけるようでした。

そして終盤で明かされる、ノーグレイが何より大切にしているものに触れたときには、不覚にもホロリと涙がこぼれてしまいました。

彼の孤高でありながら温かい人柄に、読後感は爽やかさと共に心に深い余韻を残しました。

全体的に、この作品はミステリの面白さだけでなく、SFならではのスケール感や多様性についても楽しめる一作でした。

ノーグレイというキャラクターの魅力を堪能しつつ、何度でも読み返したくなるような物語です。

宇宙探偵ノーグレイの映画化はあるの?

この小説はドラマ・映画化ともにされていません。

田中啓文さんの作風からして映像化は不可能に近いのでは。

だじゃれや語呂合わせがふんだんに盛り込んでいるのが本作品、やはり活字でその面白さを味わうのがいちばんだと思います。

巨大な輸送用シップが何隻も並んでいる宇宙港のシーンなどは、某アニメ界の巨匠に再現してほしいですけど。

不死身の主人公ノーグレイを演じることができる役者さんは、ハリウッドまで探しに行かないと見つからないでしょうね。

宇宙探偵ノーグレイどんな人におすすめ! またその理由についても

キングコングにレイ・ハリーハウゼン、大魔神からゴジラ、モスラにラドンまで。

古今東西和洋問わずの怪獣映画を観てきた、特撮マニアの皆さんは是非ともこの本を手にとってみて下さい。

ノーグレイが最初に訪れる辺境の星、「キンゴジ」というその名前をきいて思わずニヤリと笑ってしまう方も多いのでは。

口から火を吐き目からはレーザービーム、スペクタクルのお約束ですが思わぬどんでん返しも仕掛けられていますよ。

トレンチコートに中折れの帽子、宇宙時代にも関わらず旧き良きハードボイルドのファッションを貫き通しているのがノーグレイのこだわり。

サム・スペードにもフィリップ・マーロウにもなることができずに、年がら年中の金欠と未解決に追われているのは笑わされますが。

雑居ビルに構える事務所の壁に貼り付けてある、往年の名画「猿の惑星」のポスターもいかにも意味ありげです。

特殊メイクによって人間と見分けが付かないほどの、喋る猿を表現した名作だそうですが…

田中啓文のプロフィールや経歴

田中啓文さんのプロフィールや経歴についてもご紹介します。

  • 名前:田中啓文
  • 本名:ペンネームと同じ
  • 年齢:62歳(2024年11月現在)
  • 生年月日:1962年11月9日
  • 出身:大阪市
  • 身長・血液型:非公表

通天閣がそびえ立ち昼間から大人たちか路地裏でお酒片手に顔を赤くしている、新世界で生まれ育ったという田中さん。

少年時代の愛読書は大阪下町を舞台にした、はるき悦巳先生の代表作「じゃりン子チエ」。

神戸大学を卒業後に自身もジャンジャン横丁に生きる女の子たちをヒロインにした、「あんだら先生と浪花少女探偵団」を発表しました。

しばらくはYAの分野で活躍していましたが、転機となったのは小松左京氏が顧問を務めていた宇宙作家クラブに参加した頃から。

SFに進出してからも落語や怪談、パロディー要素などさまざまなジャンルとの融合を模索し続けています。

いま現在は兵庫県在住ですが2011年にはお好み焼きをテーマにした新作、「こなもん屋馬子」を発表するなど大阪愛は薄れていません。

田中啓文の代表作品

田中啓文さんの代表作品についてご紹介します。

シャーロック・ホームズたちの冒険

忘却の船に流れは光

蹴りたい田中

まとめ

宇宙探偵ノーグレイを読んだ感想についてご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。

作者の田中啓文さんは、大阪出身で下町文化やユーモアを反映した作風が特徴。

SFにとどまらず、多ジャンルを横断する作品を数多く執筆しており、幅広い読者層に支持されています。

『宇宙探偵ノーグレイ』は田中啓文さんの代表作の一つとして、多くのファンに愛されています。

未来的な世界観に、昔ながらのハードボイルドの要素が加わり、独特の魅力を放っている作品、特撮マニアや古典探偵小説のファンには特におすすめです。

怪獣映画やレトロな探偵像へのオマージュが満載で、SF初心者でも楽しめる一冊だと思いますので是非読んでみてください。

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です