こんにちは。
みなさんは、ハーモニーというSF小説をご存じですか?
伊藤計劃さんという作家の遺作となる作品なんですが、実はこの作品は日本SF大賞受賞を受賞しているんです。
また、ハーモニーはアニメ映画化もされていますので、アニメについても気になるところ。
ということで、この記事ではハーモニーを読んだ感想やどんな人におすすめなのか、ご紹介していきます。
ぜひ、最後までご覧になってください。
ハーモニーを読んだ感想
彼の作品の中で、はじめて読んだ第1冊目です。
当時は日本のSF小説家の作品ということで嫌厭していたのですが、読み終えた後「もっと早く読めばよかった……!」と思うほど。
伊藤計劃が2009年に亡くなっていることから、せめて亡くなる前に読んでいればと悔やんでいます。
21世紀後半を舞台に、機械に管理される社会で生きる女性を主人公にした物語です。
超高度な医療経済社会。
健康・幸福であらねばならない社会。
死ねない社会。
端的に言えばディストピア。
私たちが生きる現代社会の、延長線上に在り得る世界線です。
そのような社会に反感を抱いた主人公を中心に物語が展開されています。
結論だけ言えば、世界から人間(わたし)の意識を消滅させていくことで、世界を救済した……という物語なのですが、その文章表現が圧倒的です。
SF好きならぜひ読んでほしい。
一緒に圧倒されよう。
海外のSF作家に慣れ親しんだ人は日本のSF作家を嫌厭する気持ち、わかります。
小説に慣れ親しんだ人はアニメ化した作品を嫌厭する気持ち、わかります。
でも読んでほしい。
そして読んだ後、「もう伊藤計劃の作品を読めないのか……」と一緒に絶望してください。
そんな作品です。
ハーモニーのアニメ映画化で原作との違いは?
ハーモニーは劇場アニメ化されています。
普段アニメ作品はほとんど観ないものの印象的だった作品なので視聴しました。
やはり作品のラストシーンは小説の方が優れているように感じます。
文章表現が圧倒的。
劇場アニメだけを視聴した方は小説も是非……是非……。
ただし、SF作品ならではの専門用語がモリモリ出てくる作品なので、SF作品に馴染みの無い方は、劇場アニメの方が違和感無く飲み込めるかもしれません。
私は専門用語にいちいち感動するタイプなので、その面では劇場アニメも良かったです。
伊藤 計劃のプロフィールや経歴について
・名前:伊藤 計劃
・本名:伊藤聡
・年齢:享年34歳
・生年月日:1974年10月14日
・出身:東京都
・身長:不明
・血液型不明
1999年、『ネイキッド』にてアフタヌーン四季賞冬のコンテスト佳作を受賞。
2007年、『虐殺器官』にてデビュー。
2009年、ユーイング肉腫の多発転移のため死去。
34歳の若さであり、活動期間は約2年間という短さだった。
遺作は『ハーモニー』で日本SF大賞受賞を受賞している。
遺された未完の原稿は、円城塔が引き継ぎ『屍者の帝国』を刊行。
第4作目の長編作品となる予定だった。
長編作品のうち『屍者の帝国』『ハーモニー』『虐殺器官』はアニメ映画化済。
はてなブログには彼のブログ「伊藤計劃:第弐位相」が残されている。
ブログでは多くの映画評論を公開していた。
特に、黒沢清監督の映画から強い影響を受けている。
ゲームデザイナー小島秀夫の熱狂的なファンで、交流もあった。
伊藤 計劃の代表作品は?
伊藤 計劃の代表作品についてご紹介します。
『屍者の帝国』
『ハーモニー』
『虐殺器官』
ハーモニーはどんな人におすすめなの? またその理由について
海外のSF作品を好む人、読書を好む人に勧めたいです。
海外のSF作品を好む人達は、日本のSF作品を軽んじる傾向があるように思いますが、そこを乗り越えて是非、是非読んでほしいです。
私もそうでした。
でも読みました。「もっと早く読めばよかった……!」と後悔しました。
それから彼の作品を読むたび、「もっと早く読めばよかった」「素晴らしい作品だった!でももう、新しい作品には出会えないんだよな」という絶望に覆い尽くされそうになります。
海外のSF作品を好む方に是非読んでいただいて、一緒に絶望してほしいです。
読書を好む方、なんとなくアニメを嫌厭していませんか。
私もそうでした。
なんとなーく「アニメは子供が観るものであって、いい大人が観るべきじゃないよなあ……」そう思って、だからアニメの原作となった作品も避けがち。
今でもアニメ作品自体を観ることはありませんが、原作となった小説は避けないようになりました。
その一歩を、あなたも是非。
まとめ
伊藤計劃の「ハーモニー」は、現代社会の延長線上にあるディストピアを舞台にしたSF小説です。
深いテーマと圧倒的な文章力は圧巻。
管理社会への反発や人間の意識と自由の本質を問いかける内容は、多くのSFファンをうならせ、日本SF大賞を受賞するほどの評価を得ました。
また、アニメ映画化もされており、原作とは異なる視点で作品を楽しむことができます。
SF好きやディストピア作品に興味がある方はもちろん、普段SFに馴染みがない方や、日本のSFに偏見を持つ方にも一度手に取ってほしい作品です。
きっと、読んだ後に「もっと早く出会いたかった」と感じると思いますよ。
それでは、最後までご覧いただきありがとうございます。
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