わたしの彼氏を読んだ感想やどんな人におすすめなのかを紹介!

 

みなさん、こんにちは。

今回は青山七恵さんの「わたしの彼氏」という作品についてご紹介します。

主人公は美人で怖い姉が3人いる、繊細で美男子の大学生。

モテモテでみんな彼に恋してしまうのに、なぜかいつも振られたり、ひどい目にあったりしてしまうという。

でも、思いを寄せる同級生には思いが届かない・・・

ということで、この記事では、そんなちょっと不条理な恋愛小説「わたしの彼氏」を読んだ感想やどんな人に読んでもらいたいかについてご紹介しますね。

それでは、最後までゆっくりとご覧になってください。

わたしの彼氏を読んだ感想

緑豊かな公園のベンチには若い男女がふたりっきり、並木通りの向こう側にはまさに夕日が落ちていくところ。

恋人たちが愛を囁きあうには絶好のシチュエーションですが、あっさりとフラれてしまう中里鮎太朗が何とも情けないです。

なぜ彼女から別れを切り出されたのか考えるよりも、右手に握りしめたアイスクリームが溶けかかっていることの方に気を取られているんですから。

相手の気持ちの変化がなかなか理解できない鮎太朗くん、そんな彼のもとには次から次へと訳ありな年上女性たちからの熱烈なアプローチが。

いずれのお付き合いも実を結ばずに短期間で終わってしまいますが、彼女たちを合わせ鏡にして自分自身を見つめ直しているところは感心です。

どれだけ傷ついても折れない意志力と心、肉体的な痛みでさえも成長の種にしてしまうところは見習いたいですね。

大学生としては真面目に講義に出席して記号論を学んだり、スキマ時間を見つけてはお弁当屋さんでアルバイトしたり。

それなりに充実したキャンパスライフ送っている、健康的な大学2年生として好感が持てます。

同級生は恋愛対象として見れないと豪語していた鮎太朗が、すぐ側にいる大切な人の存在に気がつくことを祈って本を閉じました。

わたしの彼氏の映画化(ドラマ化)は?

気弱なピュアな弟くんに美しくも勝ち気な姉さんたち、ドラマ・映画のキャラクター設定としてはうってつけですが映像化作品はいまのところ無し。

主役クラスの女優さんを3人もキャスティングしてしまうと、鮎太朗の存在感が霞んでしまうのが主な要因かと思われます。

もうひとつは異性がらみのトラブルに巻き込まれた鮎太朗が、大怪我をした挙げ句に病院へと搬送されるシーン。

小説であれば痛々しくないものの、テレビ的にはコンプライアンスに引っ掛かるかもしれません。

わたしの彼氏をどんな人に薦めたいか紹介!

祖母、伯母、母、叔母、姉、妹、従姉妹、姪… 先祖代々の女系一家に生まれたために実家ではなにかと肩身が狭い思いをしている、男子諸君は是非とも読んでみてください。

鮎太朗にも3人のお姉さんがいます、藤子、ゆり子、桃子、いちばん上と真ん中は結婚していて下だけが独身。

みなさん揃いもそろって美人なのは嬉しいのですが、性格のほうはちょっぴりキツいところがありますよ。

姉妹の父親が早くに亡くなってしまったために、親代わりに弟の面倒を見ていたこともあるのでしょう。

とにかく従順で言われたことはきっちりと守る鮎太郎が、姉たちに頭が上がらなくなるのも無理はないのかも。

カーテンの織り目をかぞえたり、新聞紙の中の「を」の文字に赤マルをつけたり、大量の梨の皮を剥いたり、おにぎりの中に入っているタラコの粒を数えたり。

一見するとまるで意味もないこれらの押し付けられた仕事が、後々にピンチから脱出する際に役に立ってくるのだからバカには出来ません。

青山七恵のプロフィールや経歴について

青山七恵さんのプロフィールや経歴についてご紹介します。

・名前:青山七恵
・本名:青山七恵
・年齢:41歳(2024年11月現在)
・生年月日:1983年1月20日
・出身:埼玉県妻沼町(2024年11月現在は熊谷市)
・身長:非公開
・血液型:非公開

最寄りの小学校まで徒歩50分という過疎地域に生まれたために、幼いころは空想癖があったという青山さん。

文章を書くのは苦手でしたが海外のミステリーを幅広く愛読、10代の頃に考えていたのはとにかく都会に出て本に囲まれた仕事をすること。

図書館司書の資格を取得するために大学に入りましたが、実務的な勉強ばかりで興味が湧いてきません。

ようやく手応えを感じたのは河出書房新社の新人作家コンテストに応募して、最終選考にまで残ったとき。

4年ほど都内の旅行代理店で月曜日から金曜日まで働きながら、週末限定で執筆活動を続けていた矢先に23歳で芥川賞に輝きました。

純文学だとかエンターテイメントだとかジャンル分けは特に意識しないというのが、これから小説を書く若い人たちへのアドバイスしています。

青山七恵の代表作品

青山七恵さんの代表作品はこちらです。

・お別れの音

・ひとり日和

・窓の灯

まとめ

『わたしの彼氏』は、繊細で不器用な大学生・鮎太朗が、姉たちや恋愛の中で成長していく姿を描いた心温まる物語です。

登場人物たちの濃密な個性や、コミカルさの中に潜む切なさが印象的で、読むほどに鮎太朗の不器用さに愛おしさを感じます。

この作品は、複雑な人間関係や家族との絆に共感できる方、また恋愛小説を少し違った視点から楽しみたい方におすすめです。

日常の些細な出来事が大切に描かれているので、ゆっくりと読み進めてみてください。

それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました。

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